IGI認定書の読み方|フルレポートとカード証明書の違い

ダイヤモンドを購入する際、信頼できる第三者鑑定機関の証明書は極めて重要です。IGI(International Gemological Institute)は世界的に認知された鑑定機関であり、ラボグロウンダイヤモンドを含む宝石の品質を保証します。本記事では、IGIのフルレポートカードタイプ証明書の違いを解説し、消費者が安心して選択できるようにご案内します。

IGI人工ダイヤモンドフルレポートに含まれる情報

IGIフルレポートは詳細な情報を提供し、ダイヤモンドの品質を正確に理解するために必要不可欠です。主な内容は以下の通りです:

  • カッティングスタイル
  • 寸法(例:8.15 – 8.19 x 5.05 mm)
  • カラット重量
  • カラーグレード
  • クラリティグレード
  • カットグレード
  • ポリッシュ
  • シンメトリー
  • 蛍光性(Fluorescence)
  • コメント(例:「ポストグロース処理なし」や「CVD/HPHTによる製造方法」)

さらに、フルレポートでは詳細なプロポーション(テーブル比率、深さ、クラウン角度など)が示されます。またインクルージョンやクラリティ特徴が図解され、その石固有の「指紋」のような役割を果たします。もし手元の石と特徴が一致しない場合は、再鑑定を依頼することが推奨されます。

「ポストグロース処理なし」とは?

これは、ダイヤモンドが成長後に追加的な処理(カラー改善や透明度調整など)を受けていないことを意味します。つまり、ナチュラルなラボ成長状態を維持している証拠であり、品質と信頼性の重要な指標となります。

人工ダイヤモンド4Cのグレードと評価基準

カラー(Color)

グレード 説明
D 無色(最高グレード)
E-F ほぼ無色
G-H わずかに色味あり
I-J わずかに黄色味

クラリティ(Clarity)

グレード 説明
IF 内部無欠点
VVS1-VVS2 ごくわずかな内包物
VS1-VS2 小さな内包物
SI1-SI2 肉眼で確認しやすい内包物

カット(Cut)

グレード 説明
Excellent 最高の輝き
Very Good 優れた輝き
Good 良好
Fair やや劣る

推奨されるプロポーション(ラウンドブリリアントカット)

項目 理想値
テーブル比率 54% – 57%
全体の深さ 61% – 62.5%
クラウン角度 34° – 35°
パビリオン角度 40.6° – 41°

人工ダイヤモンドカードタイプ証明書について

カードタイプ証明書もIGIの正式な証明書ですが、情報量は大幅に制限されています。含まれる内容は以下の通りです:

  • カットとシェイプ
  • カラー
  • クラリティ
  • カラット重量
  • IGIレーザーマーク番号

これにはプロポーション、クラリティ特徴、コメント(例:「処理なし」)などの重要情報は含まれません。そのため価格は安価になりますが、品質リスクも伴います。

カードタイプ証明書

MadisonDiaの推奨

当社の専門的な見解としては、IGIフルレポート付きの石を選ぶことを強く推奨いたします。理由は以下の通りです:

  • フルレポートは透明性が高く、全情報が確認可能
  • カードタイプは低品質の石が選ばれる傾向がある
  • 特にカット品質が低い石がカード証明で処理される場合が多い

例えDカラー、VVSクラリティであっても、カットが不十分であれば輝きは損なわれます。そのため、消費者の皆様にはフルレポート付きのダイヤモンド購入を推奨いたします。

IGI人工ダイヤモンドの鑑定書に関するよくあるご質問(FAQ)

Q: IGIの鑑定書とは何ですか? A: IGI(国際宝石学会)の鑑定書は、ダイヤモンド(特にラボグロウンダイヤモンド)の真正性と品質を証明する書類です。

Q: IGIのフルレポートとカードタイプの鑑定書の違いは何ですか? A: IGIのフルレポートは、ダイヤモンドのプロポーション、クラリティの特徴、成長方法など、詳細な情報が記載された包括的な書類です。一方、カードタイプの鑑定書は、カラット重量、色、クラリティ、IGIのレーザー刻印番号のみが記載されており、情報が大幅に少ないのが特徴です。

Q: なぜカードタイプの鑑定書よりもフルレポートが推奨されるのですか? A: フルレポートは、ダイヤモンドの輝きや価値に不可欠なカット、ポリッシュ、シンメトリーといった重要な詳細情報を提供するため、ダイヤモンドの特性を完全に理解する上で推奨されます。これらの情報は、カードタイプの鑑定書には記載されていません。

Q: IGIのフルレポートにはどのような情報が含まれていますか? A: フルレポートには、ダイヤモンドのカットスタイル、寸法、カラット重量、色とクラリティのグレード、カット、ポリッシュ、シンメトリー、蛍光性、成長方法(HPHTまたはCVD)、詳細なプロポーション、およびクラリティの特徴を示すプロットなどの情報が含まれています。

Q: 色とクラリティが良いダイヤモンドでも、品質が低いことはありますか? A: はい。記事によると、色とクラリティが良くても、カットが悪いと輝きや美しさが劣ることがあります。このため、カットの詳細が記載されているフルレポートが重要となります。

まとめ

IGI鑑定書を理解することは、ダイヤモンド購入において非常に重要です。フルレポートは詳細で信頼性が高く、消費者にとって最良の選択肢です。一方、カードタイプ証明書はコストは安いものの、情報不足のリスクがあります。
MadisonDiaでは、お客様に安心と価値を提供するため、常にIGIフルレポート付きの高品質ラボグロウンダイヤモンドをご案内しています。

IGIレポートの読み方についてはIGI公式サイトをご覧ください。

著者紹介Winston Wu、Kardias Fashion Group Limited マーケティングディレクター。2012年よりラグジュアリー調達に注力し、ヴェルサーチェ、モスキーノ、ヒューゴボス、ロベルトカヴァリ等のヨーロッパ一流ブランドと深く連携し、豊富なダイヤモンド市場経験を有しております。

発行日:2025年9月 最終更新日:2025年9月

免責事項:本記事で提供する価格情報は2025年1月の市場データに基づいております。実際の価格は市場変動により異なる場合があります。ご購入前に必ず最新の見積もりを販売店にご確認ください。本記事は投資アドバイスを目的としたものではありません。

本記事はラグジュアリーブティック マディソンアベニューとの共同出版です。


How to Read an IGI Certificate — Full Report vs Card Certificate
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